土佐煮っ記

備忘録。

不自由だから自由なんじゃない?

「なんでもいいよ」


こだわりがなくて、本当になんでもいいときでも、言われた側は困惑してしまう。かと言って、細かな点まで指定すると嫌な顔をされる。

不自由は解消したいが、自由になるとそれはそれで困る。


自由って何なんだ?




例えば、学生に将来の夢を聞いても、答えられないひとは多いだろう。なんにでもなれるからこそ、選択肢が多すぎて選べないのだ。そして、時間とともに選択肢は少しずつ減ってゆき、多くの人は半ば強制的に就活がスタートすることでやっと考え始める。


自由であるほどいいことのように思えるが、その分、多くの可能性について比較検討する必要がある。それは結構大変なことだ。


歴史を振り返れば不自由は減っている。日本では身分制度もほとんど残ってないし、上司に逆らっも切腹する必要もない。ただ、マナーみたいな絶対的ではないルールはむしろ増えていると感じる。


世の中は人々が望む方向に進んでいく。


自由になりたい欲と考えたくない欲の折衷案がこれなのだろう。


欲しいのは自由じゃなくて適度に多い選択肢。



自由な世界はむしろ不自由なんだ。
不自由の中で自由に生きたいんだ。

人間は面倒くさい。