土佐煮っ記

備忘録。

夜具の上

「夜具の上」

ひっつめ髪を
ほどいたら
泣くかもよ

詩集 『屑鉄と古布』より


ひっつめ髪=髪の毛を後ろできつく束ねた髪型


理不尽なことばかりでも、弱みは見せない

ナメられちゃうからね

髪と一緒に顔を皮膚も吊り上げる

涙が出ても溢れないように




夜具の上で、わたしの髪をほどいてくれるあなた

あなたなら弱ったわたしを受け止めてくれるでしょ?

「泣くかもよ」とジャブを打ちつつ

「泣いてもいいよ」と返してくれると確信しているわたし

あなたがいるからわたしは頑張れる



たった3行でもそんな情景が浮かぶ